Summer School in HAKODATE |
【サマスクの活動】
1992年に導入された学校週5日制を契機に、障害のある子ども達の放課後、休日、長期休暇中の支援プログラムの必要性が叫ばれるようになりました。中でも長期にわたる夏期休暇は「親子ともども地獄です」という悲痛な叫びに代表されるように、特に早急な支援が求められていました。 『サマースクールin函館』は,そのような地域のニーズに応えるべく、障害のある子ども達が楽しく充実した夏休みを過ごせるように、1996年北海道教育大学函館校障害児教育研究室の教員(木村健一郎教授)と学生達が中心となってサマースクールを企画しました。 企画当初は、参加する子ども達は20名〜30名程度を想定し、研究室の教員と学生、数名の現職教員とで行う小規模な研究室活動と考えていました。ところが参加募集をしたところ90名近い応募者がありました。この人数は小学部、中学部、高等部をもつ中規模の養護学校の規模に相当します。1週間とはいえ、研究室活動というような生やさしいことでは対応出来るものではなく、 今更ながらニーズの強さを思い知らされました。 発想を転換し、地域活動として捉え直し、ボランティア組織「サマースクールin函館実行委員会」を立ち上げ、地域の関係機関、学校に働きかけ、会場・施設の確保、支援の中心となる学生ボランティアの募集、学生達をサポートする社会人ボランティアの依頼等、地域活動としての支援体制を整えてきました。 1997年夏、第1回「’97サマースクールin函館」が86名の子ども達を迎えて、函館市立中島小学校を会場として1週間のサマースクールが開催されました。支援に当たった学生ボランティア153名、社会人ボランティア(障害児に係わる現職教員、施設職員等)72名、総計311名によるエキサイティングな活動が展開されました。 「この活動は、1回限りの打ち上げ花火として終わらせてはならない。継続してこそ意味がある」との関係者の共通認識のもと、毎年継続的に開催され ています。 <年長幼児を対象とした就学体験> 幼稚園や保育園,認定こども園には医学的な診断の有無にかかわらず,特別な教育的ニーズのある子どもの存在が報告されています。また,診断やニーズの有無にかかわらず,年長児にとって,小学校に就学することは,これまでにない「大きな挑戦」のはじまりとなります。そのため,年長児は,これまで経験したことのない不安と期待を背負って就学していきます。そのような中,小学校での生活を少しでも早く体験すべく,年長児を対象とした「就学体験」を実施しています。
現在(2009/12現在)は,会場を「函館市立八幡小学校」を会場に多くの方が参加しております。さらに,2010年(第14回)から,これまで代表を務めてきた木村健一郎先生(函館校教授)から代表を細谷一博(北海道教育大学函館校)が引き継ぎ,新しいサマースクールの創設に向けて取り組んでおります。
サマースクールin函館実行委員会 |