今日は生物学教室オール・キャストで木古内某所へサンプリングに行きました。調査地で3種のアザミ(マルバヒレアザミ、ミネアザミ、サワアザミ)を確認し、掘り起こして学内の圃場に移植しました。これらのアザミの葉を用いた昆虫の飼育実験開始まで秒読み段階です。
アザミの葉を食べる昆虫たちも次々と姿を現しはじめ、初夏の訪れを予感させます。アザミの種が違うとその上で生活している昆虫相も異なります。今回のサンプリングでは、ヤマトアザミテントウは主にミネアザミで、アオカメノコハムシはマルバヒレアザミで頻繁に見られるという印象を受けました。アカイロマルノミハムシはどのアザミにもいるようです。5月末から本格的な調査が始まります。
ヤマトアザミテントウはマルバヒレアザミをあまり好まないことが既に報告されていますが、今回のサンプリングではマルバヒレアザミの上で1匹のヤマトアザミテントウを確認しました(写真参照)。ただし、葉を食べていた証拠は見つからなかったので、単に休んでいただけなのかもしれません。ともあれ、ヤマトアザミテントウのアザミに対する選好性を様々な地域集団について詳しく調べてみる必要があるようです。もちろん、同じ種のアザミでも場所ごとで質が違っているということも考えられますので、アザミの変異も同時に調べなければなりませんが...。 (藤山
直之)
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ミネアザミを採集。 | 黙々と作業する卒論生たち。 (左から伊藤君、井君、富樫さん) |
サンプリング中の長谷教授と波多野さん。 |
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マルバヒレアザミに潜む アオカメノコハムシ。 |
マルバヒレアザミ上で交尾中の アカイロマルノミハムシ。 |
ヤマトアザミテントウが! |
圃場にアザミを植えました。 | お疲れさん! |