旧木古内臨海実験所は、臨海実習の場であったのみならず、道南をフィールドとしての野外実習・野外調査の宿泊及び実習の場としても、大いに活用されました。その際に、特に身近なフィールドとして良く利用されたのが、近くの亀川流域です。今日は、旧実験所から少し足を延ばして亀川林道を遡ってみました。藤山さん及び彼の卒論生のフィールドの一つでもあります。
北海道の夏の森林を代表する植物と言えば、エゾアジサイ(ユキノシタ科)でしょう。歓迎するかのように出迎えてくれました。同じユキノシタ科のツルアジサイは花期の終わりでしたが、ノリウツギがその円錐型の花序を展開しつつありました。また、同じ科のイワガラミが満開であり、また自生か植裁したものの野生化かで議論が分かれるウツギも咲いていました。
マルバヒレアザミ(キク科)はもう花期も終わりに近づいていますが、これからはキク科植物が次々と開花します。更にユリ科のオオウバユリが満開になり、クルマユリも咲いていました(花のアップがピンぼけで申し訳ないです)。腐生ランのオニノヤガラ(ラン科)もその奇怪な花序を伸ばしていました(これも花のアップがピンぼけでした)。冷夏にもかかわらず、夏の花満載の森林でした。 (長谷 昭)
エゾアジサイ | エゾアジサイの花 | ノリウツギの花です。 |
イワガラミの花 | ウツギ | 満開のマルバヒレアザミ |
オオウバユリ | クルマユリ | オニノヤガラ。奇妙な花序です。 |