函館校構内では、夏の終わりと秋の開始を宣言するように、イヌキクイモ(キク科)の大きな頭花が目立っています(この時期に咲くのは「キクイモ」ではありませんのでお間違えのないように!)。この見事な黄花に追い立てられるように、どんより空の下、秋の花を求めて郊外に出かけました。
まず出迎えたのはキク科の高茎草本です。小型の黄色い 頭花が賑やかなハンゴンソウが満開でした。白い頭花が一杯のエゾゴマナも咲き誇っていました。これに似てはいますが、舌状花がやや長くハート形の葉が特徴のシラヤマギクも咲いていました。高さでは負けますが、淡い紫が目立つエゾノコンギクも満開です。秋の花と言えばリンドウですが、他のリンドウ科植物とは趣がちょっと異なるアケボノソウが、咲き始めていました。クマイザサに巻き付いていたツルリンドウも、これから満開に向かいます。変わったところではナガボノシロワレモコウ(バラ科)が、「ワレモ」忘れるなとばかり茎と花序を伸ばしていました。
ススキ(イネ科)の穂も揺れ、秋へと突き進む山野でした。 (長谷 昭)
イヌキクイモの頭花 | ハンゴンソウ | エゾゴマナ |
シラヤマギク | エゾノコンギク | アケボノソウ。面白い花です。 |
ツルリンドウ | ナガボノシロワレモコウ | 風に揺れるススキ。いよいよ秋です。 |