- 季節のトピックス -
道南の幻のシダ=シノブも黄葉し始めました
(2003年9月27日)

 着生シダのシノブ(シノブ科)は、シノブ玉として鑑賞され、また、古来から歌にも詠まれた有名なシダ植物ですが、北海道での生育は道南における古い記録のみでした。このシノブが、信州大学理学部佐藤利幸教授によって、道道函館戸井線沿いで77年ぶりに再発見されました。またシノブは、シダ植物の中でも黄葉が綺麗なシダとしても知られていますが、9月も終わり近くになり色付き始めました。
 更に佐藤教授による再発見後、私自身も別の木に着生しているシノブを発見しました。こちらはまだ黄葉を開始していません。しかし、程なくすべて黄変しやがて枯れるでしょう。この木には、別の着生シダのホテイシダ(ウラボシ科)も生育していましたが、こちらはさほど珍しいものではありません。
 林縁では、お馴染みのゼンマイ(ゼンマイ科)とワラビ(コバノイシカグマ科)が、最後の季節を迎えていました。来春が楽しみの山菜の両雄です。樹上のシノブを仰ぎ見て、友情出演です。  (長谷 昭)


佐藤教授発見のシノブ。 シノブの拡大。
左側は黄葉しています。
別の木のシノブ。
同じ木に着生するホテイシダ。 ゼンマイ ワラビ


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