前回から一ヶ月以上のご無沙汰でした。今年の紅葉は台風18号の深刻な影響もあり、今ひとつ冴えません。しかし、確実に冬が迫っていることは、初雪の便りが証明しています。
さて、前回の「季節のトピックス」では、函館校構内の台風の爪痕を紹介しましたが、その後掲示板に「『二度目の春』を楽しみましょう」と意味深長(?!)なメッセージを残しました。予想通り10月に入って、マスコミはあちこちで起きた秋の「珍事」の報道で賑やかです。私も北海道新聞から取材を受けましたが、10数年前の経験がありましたので、即座に理由を説明出来ました。そこで今回は、本校構内にも起きた、その「珍事」の一部を紹介しましょう。
まずは、大枝などが折れるなどの重大な被害が出たニセアカシア(マメ科)とオニグルミ(クルミ科)です。葉が落ちた後、越冬芽の休眠が破れ新緑の葉が現れました。プラタナス(モミジバスズカケノキ、スズカケノキ科)やシラカンバ(カバノキ科)も、本来的には来春展開させるはずの葉を開かせました。
3号館の西側に一本だけあるヤマグワ(クワ科)は、新緑の葉だけでなく地味ですが花(雌花)まで付けています。本来的には春から初夏に咲く他の木の花も咲いていました。まずは、シックな白花のユキヤナギとミヤマザクラ(いずれもバラ科)です。ユキヤナギの方は単なる狂い咲きかもしれませんが、ミヤマザクラは完全に今回の風台風の影響です。見事なのはプール西側のライラック(ムラサキハシドイ、モクセイ科)です。甘い香りを漂わせていました。そして、毎年恒例の狂い咲きがある厚生会館前のヤマツツジ(ツツジ科、昨年10月12日の「季節のトピックス」参照)ですが、今年はほぼ満開です。来年咲くべき花芽を使い切ったみたいです。
私の研究材料のキクイモも無事回復して花を付けていましたが、これはもともと秋の花ですので、おまけとして載せました。
折角展開したこれらの葉や花ですが、程なく厳しい冬が来ますので、すべて枯れて朽ちるでしょう。これも自然の摂理でしょうが、再編目前の函館校に居る身としては、複雑な心境にならざるを得ません。
11月中は、HP管理者の藤山さんが昨年に引き続きインドネシア出張ですので、「季節のトピックス」の更新はしばらく休みます。次回は、「地震一過」の特集にならないことを、切に願いたいものです。 (長谷 昭)
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ニセアカシアの新緑の葉 | オニグルミの枝先に展開した新緑の葉 | プラタナスの新葉 |
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赤みを帯びたシラカンバの新葉 | ヤマグワの新緑の葉と雌花 | ユキヤナギとその花 |
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はかなく(葉が無く)咲く ミヤマザクラ。 |
プール横のライラック。 葉も回復しました。 |
満開のライラックの花序。 正に秋の珍事です。 |
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満開のヤマツツジ (盛りが過ぎています) |
ヤマツツジの花 | 回復したキクイモ(おまけ) |