- 季節のトピックス -
2006年度総集編 No.1

 2006年度は私も藤山さんも多忙で,「季節のトピックス」を一回も更新できないままに,2007年度に突入しようとしています。しかし,定期的な植物の調査は続けていましたので,写真は沢山撮りました。春の花々が咲き乱れる時期を直前に控え,2006年度の総集編として,比較的珍しいあるいは新たに確認した植物を紹介しましょう。
 まずは,尾札部の八木川林道沿いの植物です。5月も中旬を過ぎつつあるとき,紫色の大きな葉に気が付きました。ヤグルマソウ(ユキノシタ科)です。北海道では道南にしか分布しない大型の多年草ですが,初夏のころになると葉は緑になります。残念ながら花期を逸してしまい花の写真は撮れませんでしたので,今年の楽しみに取っておきましょう。更に奥に入りましたら,斜面にムラサキヤシオ(ツツジ科)を見付けました。この時期は,ヤマツツジやサラサドウダンはまだ蕾ですが,この周辺にはこれらの木々もかなりあります。近くではオオバクロモジ(クスノキ科)が開花していました。これも北海道では道南にしか見られない植物です。
 さて,季節は暖かくなった6月下旬の沢沿いです。なにやら不思議な雰囲気の木を見付けました。一見葉っぱの上に花が付いているように見えるハナイカダ(ミズキ科)です。本州ではお馴染みの植物ですが,北海道では道南にのみ稀に分布する木です。通常は,雌株の葉についている実を見付けることが多いのですが,写真のものは雄花です。これは,この時期にしか見られません。近くには,モミジカラマツ(キンポウゲ科)も咲き誇っていました。 (長谷 昭)


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ヤグルマソウ(5月20日撮影) ヤグルマソウ(7月16日撮影) オオバクロモジ(5月20日撮影)
ムラサキヤシオ(全体:5月20日撮影) ムラサキヤシオ(花の拡大) ハナイカダ(雄株の枝:6月25日撮影)
ハナイカダ(雄花の拡大) モミジカラマツ(6月25日撮影) モミジカラマツ(花の拡大)


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