- 季節のトピックス -
2006年度総集編 No. 5

 道道蛾眉野-原木線は,道有林の維持管理のための林道があちこちでドッキングしており,不慣れな者は迷いそうな道です。しかし,その植物の豊富さと,原木川沿いの落葉樹林の美しさは,素晴らしいものがあります。ここでは,エゾタンポポ(キク科)も普通に見られました。夏には,我が国のオトギリソウ科で最大の花を付けるトモエソウが咲き,比較的稀なウメガサソウ(イチヤクソウ科)も,ツタウルシの陰でひっそりと咲いていました。また,シュロソウ(ユリ科)の小群落もあります。秋には,峠付近のウメバチソウ(ユキノシタ科)の群落がみごとです。渓流沿いにはヌマゼリ(セリ科)が咲き,道端には道南だけに分布するタマブキ(キク科)が生育していました。
 それだけではありません。ラン科のコケイランとトンボソウもごく普通に生育しており,よく探せば他のラン科植物も見つかるでしょう。さらに,花は確認出来ませんでしたが,サンショウ(ミカン科)の木を見つけました。そして,なんと言っても着生シダのシノブ(シノブ科)です。蛾眉野側の発見は信州大学の佐藤利幸先生ですが,私も原木側で木に着生しているものを発見しました。蛾眉野側のものは,今のところ最北限と思われます。その両方の写真を紹介しましょう。
 毎年新たな発見がある林道でした。今年も愉しみにしつつ総集編を終わりましょう。
(長谷 昭)


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エゾタンポポ(6月3日撮影)
総苞片に注目!
トモエソウ(7月30日撮影) ウメガサソウ(7月29日撮影)
ショロソウ(7月30日撮影) ウメバチソウ(10月14日撮影) ヌマゼリ(9月9日撮影)
タマブキ(まだ蕾,9月9日撮影)
ムカゴ(右下挿入写真)が特徴です
コケイラン(6月3日撮影) トンボソウ(7月30日撮影)
サンショウ(9月9日撮影) シノブ(蛾眉野側,9月27日撮影)
一部黄葉しています
シノブ(原木側,9月27日撮影)
こちらも一部黄葉しています


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