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ゴイサギ幼鳥飛来!キカラスウリの実もたわわです(2010年12月17日)

 今年もあと2週間を切りました。慌ただしく師走が過ぎて行きます。今年の夏は記録的な猛暑でしたが,ここ数日は北海道らしい寒さです。しかし,このまま根雪とはならないでしょう。予報では,また雨の日がありそうです。
 さて,先月21日にゴイサギの幼鳥を目撃しましたが,証拠写真を撮ることができませんでした。その後は見かけませんでしたので,一時的来訪かと思っていたのですが,寒気が緩み日差しがまぶしい17日の朝,二羽が成鳥のごとくいつもの枝で日向ぼっこしていました。幼鳥の別名「ホシゴイ」の名前の由来(たぶん)の,羽の白っぽい斑点も写真に納めました。「幼鳥」と言うには大きいので,たぶん,生まれてから半年くらいは経っているのでしょう。幼鳥が今の時期に本州から飛来することはあり得ませんので,間違いなく,函館近郊かあるいはこのトドマツの繁みの中(万が一ですが)で繁殖しているのでしょう。
 一方,同じく暖温帯系で北海道では道南にしか分布しないキカラスウリ(ウリ科)が,今年は異常な繁殖力を示しました。例年は池のフェンスに絡みついて生育しており,花は結構付けるのですがすぐに落花してしまい,その名前の由来の黄色の実はほんのわずかしか実りません。しかし,今年はフェンス間際のサトザクラの上を覆う状態まで繁茂し,あたかも大きな洋梨のようにたわわに結実しました。その異様な光景を本学の池田先生が研究室から見つけ,私に教えてくれました。
 ゴイサギの道南での繁殖やキカラスウリの猛繁殖。果たして,今年の夏の猛暑がもたらした例外的なものでしょうか? あるいは地球温暖化のシグナルでしょうか? いずれにしても,何か今までとは違ったことが自然界で起きていることを,物語っているのかもしれません。(長谷 昭)


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ゴイサギ幼鳥2羽
いつもの枝です
上のゴイサギ 下のゴイサギ
羽の模様がゴイサギ幼鳥の特徴です
桜の木を覆ったキカラスウリ
(11月2日池田先生撮影)
桜なのに洋梨の木のようです
(12月6日池田先生撮影)
キカラスウリの実(12月8日撮影)
左上の挿入は拡大
参考:ゴイサギ成鳥
(本年2月21日撮影)
参考:キカラスウリの花
(本年7月31日撮影)


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